対抗馬はショウエイZ7。やはり軽さを売りにしたモデルだった。ちなみに今かぶっているのはショウエイZ6。
ショウエイ信者の自分としては、実際に試着してみて「ほ~ら、やっぱりショウエイが一番じゃんね~☆」 となることを心のどこかで望んでいた。 価格差を吹き飛ばすサムシングを期待していた。
そして4月の日曜日、妻を連れて(←ここ大事)、某2りん○んで、二つのメットを試着してみた。
まずZ7だ。
ショウエイのMサイズを被り続けて35年、新品はかなりきつく感じたが、「まぁ最初はこんなもんかな?」と思う反面、他に別段感慨はなかった。 まぁよく言えば勝手知ったる安心感というところか。
次はいよいよ未知の領域、OGKカブトのエアロブレードだ。
期待と上から目線が半々の心持ちでファーストコンタクト。 「どれどれ?」 ・ ・ ・ ・ ・「!」
「 軽っ! 」
「はぁっ?! 何これ!」
何で出来ているのか、ちょっと怖くなるレベル。 しかしこれこそ自分が求めていたものではなかったか。
驚きも覚めやらぬまま、Mサイズを被ってみる。
「ちょっとキツ過ぎ。」 きつめが好みの僕でもこれはちょっと許容できない。特定部位のアタリは無いが全体がきつ過ぎる。
あと耳のくぼみに耳が収まりきらない。くぼみの中心が耳より少し上寄りにあるのだ。つまり僕には被りきれていないと言うか、サイズが合っていない証拠だった。
ということで、Lサイズ。 「Oh~! これだぁ。」
チークパッドの質感も良く、包まれ感も上々。
さっき手で持った軽さは、被って感激することは無かったが、もちろん重いわけではない。
前後左右に頭を振ると「軽い」んだということが実感できる。 前後に長いわりに重量バランスが優れているのかもしれない。
CBRの乗車姿勢をとってみる。上目づかいで見える視界にそれほど違和感はない。
乗車姿勢のまま振り返ってみる。開口部が横方向に短いのか、内装が分厚いのか、いつもより大きく振り返らないと後方確認ができなさそうだ。
でも後悔したくない。 「もう一度Z7をかぶってから決めよう。」
「う~ん・・・。」
重さの差は、手で持てば判るけど、かぶって実感するほどではない。
それよりこの場で、Z7が明らかに優れていると思える要素が見つけられないのがショックなのだ。
しいて言えば、アゴひもの型式は使い慣れたショウエイのものが良いと思った程度だ。
思ったよりカブトが頑張っていた。
「好みによる」と言ったら逃げになるが、内装の素材や触わった感じ、シールド開閉の節度や組み付け精度などもカブトに明らかな「安かろう感」はなかった。
最後に一応乗車姿勢をとってみたら、これが裏目に出た。 アゴを突き出すような姿勢では頭の重みを実感。 「エアロブレードより首の負担あるかも。 これMなのに。」
しぼんでいくショウエイびいき感。 同時に、35年間身内に冗談で「バイクで万が一、何かあっても、死に顔だけはきれいなはずだから。」と言えた安心感から惜別せざるを得ない寂しさを感じた。
かくして、エアロブレードに軍配が上がった。 その後数日間、グラフィックカラーを検討した結果好みのデザインが無かったので、白色のLサイズを購入した。

まず箱にびっくり。 「こんな長い直方体とは。」
箱から出してZ6と並べてみると、やはり前後の長さが特徴的。

横幅もZ6よりある感じ。 まぁサイズがMとLで違うけどね。

かぶって比較。
写真では判りづらいが、エアロブレードはアゴのかぶりが浅い。 そして遠い。
ショウエイZ6

エアロブレード

Z6では舌の長い人なら舌先がチンガードに届くかもしれないと思えるものが、エアロブレードでは爬虫類なみの舌でもない限り無理だろう。
結論としては、アゴの守られ感に不安を残す印象。
正面からは別に特筆すべきことはない。
あえて言うなら、シールドを中途半端に開けたとき、中央にあるツマミが目の前に来てけっこう邪魔である。
Z6と一番違うと感じたのはメットの中の反響。
独り言を言うと、Z6の3倍ぐらいよく音が反射してくる。 かと言って、外の音が抜群に聞こえるわけでもない気がする。
ラチェット式のあごひもは案外使いやすいかもしれない。 脱着1秒だもの。
ただし外し方が分からないとお店で試着しても一人で脱げなくなるという悲劇が起こる可能性があるので、かぶる前にあらかじめカチャカチャ練習しておくべきだ。
と偉そうに言う僕も、実は一人で外せなくて、妻が外してくれなかったら店員さんに助けを求めるとか相当恥ずかしい思いをしたことだろう。 危なかった。
それはさておき、とにかく早く実際に走って、首の負担だとか空力だとか風切音だとかベンチレーションの効きだとか、いろいろ実感したい。
それから程なく、ゴールデンウィークの10連休になった ・ ・ ・ 。
普通の休日でも最近すごく嬉しく感じる。若い頃よりそう感じる。(その反面、サザエさん症候群もひどくなっている。)
それが未曾有の10連休、とにかく天に昇るほど嬉しい。
連休初日から5日間の日程で九州ツーリングに行ける幸せ。
家族に感謝してもしきれない。
昨年夏に引き続き、九州LOVEだ。 宿に3泊、フェリー1泊の4泊5日。
平成→令和は船の上で迎えることになる。
初日の4月27日(土)は山口市まで600kmの高速移動のみ。 体力が落ちてきているので寄り道はあまり考えていない。
【6:00AM】曇天 出発 → 桑名IC
「どえらい風きついやないの。」 右手に見える鈴鹿山脈には、滋賀県側から真っ黒な雲が横一線に垂れ下がるように覆いかぶさっていて、素人目にも滋賀県側が雨だと判る。
(この写真は別の日に撮ったものです。 分かりづらいと思いますが、山脈が雲をギリギリせきとめている感じです。)

「今日は降らない予報と違ったん?(怒)」
これだけ風が強いと、ある意味カブト自慢のウェイクスタビライザーの性能をより実感できるのかもしれない。
実際、風圧をうまく受け流しているように感じる。前からはもちろん四方八方から吹き付けてくる中でそう感じた。 同時に、今まで前方からの風圧に相当さからって耐えていたんだと気づかされた。
四日市ジャンクションからは真新しい新名神を通ってみた。吹きさらしの高架部分が続く「新・強風の名所」の素質十分な区間だ。 案の定、風当たりはキツくなった。
しかしどうだ、肩や上半身は激しく風に揺さぶられる一方、頭は安定したポジションで空気を切り裂きながら突き進んでいくような感覚で、まぁ極端に言うとインドネシア舞踊の女性の首の動きのようだ。
すごいじゃんカブトの空力!
しかし感心する余裕もこれくらいの程度の強風まで。 この辺りでこの強風だと土山SA前後の高架付近ではヘルメットのインプレどころではないと予想し、菰野ICで降りることにした。
ここまでで判ったエアロブレードの感覚は、
①ウェイクスタビライザーはじめ、空力が相当効果あるということ。前からの風圧でほっぺたが押されることはほぼ無い。風切音も整えられているので、吸排気音がよりクリアに聞こえるほど。
②ショウエイでも実感したことは無かったが、カブトでもエアベンチレーションは実感出来ず。
③シールドをほんのちょっと開けることが出来ないのが不満。最初の1ノッチで3センチぐらい開いてしまうのが最小とは・・・。
④かぶると軽さの実感は鈍るが、重く感じることは決して無い。
⑤とにかく空気をシパ~ッと切り裂いて突き進む感にうっとりする。 そしてこう口ずさみたくなるのだ・・・・・「南斗っ、水鳥拳っ!」 。
今宵はここらで良かろうかい。
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